Flash 7/8/9 黄金期
YouTube やニコニコ動画がはじまったあるいは有名になったのは 2006 年末でそのころの Flash は 8 か。2005 年の Flash 7 は動画配信をサポートし始めたとともに同年 YouTube も誕生した。いってしまえば YouTube とニコニコ動画は Flash なしで発生することはありえなかったといってよいだろう。
2008 年に Flash 9 が出て FLV コンテナに含むことの可能なコーデックである Sorenson や VP6 よりも大きなアドバンテージのある H.264 をサポートしたことによってさらに勢いが加速したような気がする。その一方で Flash 10 は記憶に残るほど大きな改善はなかった記憶しかない。
iPhone の登場
Flash の分岐点となったのは iPhone か。iPhone は Flash をサポートしないどころか今はなき Jobs 氏に事実上の厄介者呼ばわりされたことは今も記憶にあるだろう。 この頃から HTML5 がモバイルプラットフォームの王者として政治的に強くなった。そして Flash は iOS において Adobe AIR を使ってひとつのアプリになるしかなくなってしまった。Android でも一時期あったブラウザ組み込み型は開発が AIR に一本化され姿を消した。
Flash Lite も 4 を最後に Flash Player に統合された。しかし、スマホにおいてはデファクトスタンダードは HTML5 とそれぞれの OS にモバイルアプリによって取って代わられた。
Flash11
その後出た Flash11 は Stage3D と CrossBridge a.k.a FlasCC の本格的なサポートが目玉機能だが、前者を本格的に使っているところはあまり無い気がするし、後者は使った身としてコンパイル速度の遅さが Objective-C++ かそれ以上と致命的な点でこれでは流行らないだろうという気がしている。パラダイムシフトが起こりえるとは考えにくい。
昔と違って HTML5/JavaScript の技術的飛躍は凄まじく、先ほどの Stage3D は WebGL が、CrossBridge は emscripten が競争相手となっている今日では Flash でなければ出来ないような領域が急速に狭まっている。カメラ及びマイクのアクセスや RTMFP も WebRTC が対抗している。あるとすればクローズド故の DRM だろうか。残念ながらそれも、だ 。そうするとロードマップの話になる。
今後
ロードマップ から新しい言語が当初予定されたがその後の更新でなくなってしまったことを考えるとそこまで開発リソースをかけるわけにはいかなかったのだろう。今後 Flash はゲーム方面及びリッチな動画再生環境としての路線を持って行きたがってるようだがゲーム方面で Unity という強力なライバルとどう戦っていくのだろうか。
そんなこんなだが Flash12 はいつ出るだろうか。